海外駐在員が学んだリアルな海外で働く日本人の姿
こんにちは、シンガポールで駐在をしているguriguraです!
日本でコンサル営業をしたあと、ここシンガポールではウェブ広告の企画開発をしています
海外での生活も、海外でも仕事もそろそろ1年半
日本で想像していた海外生活とは良い意味でも悪い意味でも全く違うことがあります
その中でも一番の衝撃だった、少し怖さも感じたこと
それは「英語できても海外では活躍できない」ということでした
英語に自信があるという人から早々に帰任していった
僕が駐在になってから1年半
例外もあるが英語が上手な人から軒並み日本に帰任していった
大学からアメリカに渡って秋入社で会社に入社した女性や
帰国子女で日本語よりも英語が堪能だという男性など
本当に流暢な英語を話す、まさに”海外駐在っぽい”人たち
「うちの部署で英語が上手な人」で名前が挙がる人が順に日本に戻っていった
だが
えっなんであの人が?
とは
誰も思わなかった
彼らに共通していたこと
仕事での評価が他の人に比べて低かったのだ
帰任の理由は「仕事のパフォーマンスが良くなかった」という英語と無関係の話
とても大げさにいうと「英語しかできなかった」から帰任になった
もちろん仕事は頑張っていたし
僕にも色々海外での仕事をやり方や広告業界のことを教えてくれた
だが周りの人間は仕事上のクオリティが卓越していた
数字的な話だけではなく、
ミーティングの進め方の質や、新規事業の提案などなど
その差は歴然で明らかだった
厳しく言えば
英語で小手先をごまかしごまかしでやっていたつもりだったのだろうが
百戦錬磨のばりばりのコンサル上がりの上司たちにはバレバレだったのだ
英語の勉強は超大変。それがわかるからこそ怖さを覚えた
僕は社会人になってから英語の勉強を始めた
始めたばかりの頃のTOEICは400点
TOEICだけでいえば最終的には920点、
IELTSで7.0といったところまでは勉強した
仕事で3年間、ロンドンやパリにも仕事でよく出張した
初めて経験した英語での商談の難しさと
自分の英語の伝わりにくさには愕然とした
英語は真面目に向き合えば向き合うほど
塵を積んでも山にならない作業
その過酷さを知っているし痛感している
TOEICだろうとスピーキングだろうとなんだろうと
日本人が英語を勉強して、実際に使うこと、
それがどれだけ難しいことかを身にしみて経験しているからこそ
英語ができても戦力外になる
という海外駐在の現実(リアル)を目の当たりにしたときは恐怖を覚えた
「俺が20代に時間とお金を注いできたことってなんの価値もないんじゃ無いのか?」
と言われているような気持ちになったからだ
留学経験あるやつ海外で活躍できると思っている説
水曜日のダウンタウン的な言い方をしてみました
だけど少なくともうちの会社にはめちゃめちゃ多い
とある飲み会でここ4年間くらいに入社した新入社員たちとの交流会があった
そこで出てくる英語と自分への自信たるや
「私は海外で働くためにこの会社へ入った」(あ、そうですか)
「僕シンガポールで働くことにすごい興味があります」(ぼくはありません)
「海外転勤したいってずっと言ってるんです」(知らんがな)
「わたし日本って合わないんですよね、なんか」(いやだから知らんがな)
留学経験ある人たち、本当に素晴らしい経験をしていると思う
特にまるっと海外の大学に進学したという人たちはその勇気や意志の強さに敬意を払うばかり
だけど会社は学校ではないので希望すればはいそうですかとはならないし
残念ながら海外駐在のリアルは「英語が人よりも上手」は全くもって関係ない
もう仕事なのだ
仕事ができるかどうかでしかない
そのことをわかっているのかわかっていないのか
とにかく海外留学経験者の口から
「俺は人よりも結果を出している」
という声を耳にしたことは少なくともこの10年間一度もない
仕事で評価を受けた人が海外で「も」活躍する
僕の上司
それからその上司の上司(執行役員)
彼らはびっくりするくらいのジャパニーズイングリッシュを話す
もはや日本全国の英語学校の存在意義を根底から否定してしまう話だが
ジャパニーズイングリッシュは世界に通用する
これはもう絶対に間違いない
だからもう今この瞬間から流暢な英語を目指すことはやめたほうがいい
この時点で海外勤務の人選にあたって留学経験者かどうかが関係なくなっている
逆に、
選ばれて海外にやってきて、
且つ長く勤務している人に共通しているのは何かと言うと
やはり仕事ができる人たちだ
僕自身の課題でもあるが
海外転職したい人や海外駐在をしたい人が頑張らなきゃいけないことがある
ビジネスを勉強することだ
知識ではなく実践の方を特に意味している
重要会議のファシリテート
意思決定を促進する資料作成
多くの人が関わるプロジェクトマネジメント
会計知識を用いた事業分析などなど
ただひょっとしたら自分はもう「時すでに遅し」なのかもしれない
本来は『日本にいる間にできていなければならない』ビジネススキルだからだ
であるからして僕は自分の任期満了が早くやってきても不平不満は言わない
だがこれから海外で働きたいと思っている人たちには言っておきたい
まじで目の前の仕事でダントツの結果を残せ、と
突き抜けた結果、ビジネスの世界では海外への門戸が開かれる
もしかするとチャンスが巡ってくるかもしれない
でも海外に出るとそれまではバレずにいたビジネススキルの未熟さが露呈される
そして
早々と帰任になる
海外で生き残っていくのはスポーツの世界もビジネスの世界も
”日本代表レベル”の選ばれた人間だけなのだ
ビジネス英語よりもビジネスの勉強を
ビジネス英語、という英会話クラスがある
これはもはや皮肉なんじゃねえのかとすら思う
ビジネスで実際に経験したことのないシチュエーションを英会話でワンシーンツーシーン経験したところでそんな英語は糞の役にも立たない
えっ役に立つよ、って言える人はそれはそのシチュエーションをビジネスで経験し、
何を発言したらビジネスが展開するかをわかっているビジネスマンだけ
英語が上手な人じゃない
「海外で働く」ということをあまりに『海外で』という部分にフォーカスするあまり
英語ができないと海外に行けないと思ってしまっている我らが日本人
もはやそれを作ったのは英会話スクールなんだろうけど
実は英語そんなに頑張らなくてもいいってのはそりゃ誰も言わんだろうよ
実は『海外で』、じゃなくて『働く』の方が100倍大事
本当に勉強すべきは日本だろうと海外だろうと英語よりもビジネス
それをもっと早くわかっていたら僕の人生ももしかするとまた違った道のりを歩んだのかもしれないなと思ったり
てな感じでそろそろまとめです
ここまでいっといて「えっいまさら!?」感はありますが
やっぱり海外駐在って楽しいと思います
僕は全然海外と無縁の人間でしたが、いやだからこそ
英語の看板や日本円じゃない表記での買い物とかランチとか楽しいし
ことシンガポールで言えばいつでも暖かい気候で日差しが暖かく、
ビーチ沿いをランニングする週末もすごく心地が良いです
海外で暮らすこと日本で暮らすことよりも優れているとは思いません
けれど学生ではなくて社会人として世界に出て行くことの価値は変えがたいものだと思います
一人でも多くの若い人たちが近い将来海外で活躍して楽しん時間を過ごしてほしいと強く願います
会社に務めるサラリーマン・サラリーウーマンの皆さん、
英語の勉強も頑張りつつ、
仕事の現場でさらに奮起していってください・・!
うっせー言われなくてもやってるわ!!
間違いないっ!!